プロの現場でも必需品の「インパクトレンチ」。自宅でタイヤ交換を自分でする方も多いかと思いますが、ボルトやナットを手で締めたり緩めたりするのは意外と大変ですし疲れます。インパクトレンチは回転に打撃を加えて強いトルクを発生させることにより労力のかかる作業を効率化できます。
動力の種類(エアー式・バッテリ充電式・電源コード式)
エアー式

エアーインパクトレンチは圧縮空気を利用するタイプで、電動よりもパワーが大きい上に安価なものが多いため整備工場などの現場で良く使用されます。また、インパクトレンチの中でも軽くてコンパクトなため、扱いやすいのも特徴です。使用するにはエアーコンプレッサーが必要なため、電動インパクトレンチに比べるとホームセンターなどにはあまり置いてない印象。
バッテリー充電式

バッテリの力で動かす充電式。何と言っても手軽にどこへでも持ち出せ作業ができるため、作業効率が抜群に良いです。エアー式に比べると重量があり価格が高めでパワーも劣りますが、コンプレッサーの準備も不要なので、整備工場のほか鉄骨の組み立てなど幅広く使用されています。
電源コード式

電源コードがつながっているタイプで、電源さえ近くにあれば電池残量などを気にする必要がないので、気兼ねなくどんどん使えます。バッテリー式より軽いものが多く、また価格も手が出やすい安価なものが多いです。
トルク
最大トルクは、インパクトレンチの性能を見るうえで重要な数値の一つです。ただし、最大トルクが大きければ、どんな作業にも適しているというわけではありません。タイヤ交換でも、タイヤの大きさが大きければ、その分インパクトレンチにもパワーが必要になります。タイヤ交換するなら、軽自動車か普通車かなどを考慮して、最大トルクがどの程度かをチェックしておきましょう。
必要なトルクは、DIY・タイヤ交換・足回りなど、使用する作業によって変わります。最大トルクが大きければいいというわけではなく、自分がどんな作業に使うのかを考えて選ぶことが大切です。
タイヤ交換でも、車種やボルト・ナットの状態などによって必要となる性能は変わります。自分がどのような作業に使うのかを考えて選ぶことが大切です。
インパクトレンチを選ぶときは最大トルクだけを見るのではなく、実際にどんな作業に使うのかを考えることが重要です。「結局、自分の用途なら何Nm必要なの?」という方は、こちらの記事で用途別の目安を詳しく解説しています。

ソケットの規格サイズ
インパクトレンチは、先端(差込角)にソケットを取り付けて作業を行いますが、インパクトレンチの種類によって対応するソケットのサイズ(差込角の大きさ)が決まっています。
インパクトレンチに合わせるソケット選びで迷っている方は、自動車整備士がおすすめするソケットも紹介しています。ソケットの種類や使い分けについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。


ソケットはインパクトレンチ専用品を使うこと
インパクトレンチには、専用のソケットを使用しましょう。手動式用のソケットではインパクトレンチのパワーに耐えきれず、ソケットが破損します。インパクトレンチ専用のソケットは、手動式用のものよりも厚みがあるため、打撃などの強い力に耐えられるつくりになっています。
インパクトレンチの必要なトルクが気になる方へ
「結局、自分の使い方なら何Nmくらいのインパクトレンチを選べばいいの?」という方は、こちらの記事も参考にしてください。

私が実際に使っているインパクトレンチ4本
ここからは、私が自動車整備の現場で実際に使用しているインパクトレンチを紹介します。
インパクトレンチは、最大トルクの数字だけで選ぶのではなく、どんな作業に使うのか、取り回しやすさ、力の強さなどを考えて選ぶことが大切です。
私自身も、作業内容によって3/8インチと1/2インチを使い分けています。
Snap-on MG325 【3/8インチ】

私がタイヤ交換などで実際に使用している、3/8インチのインパクトレンチです。
3/8インチならではのコンパクトさがあり、取り回しが良いのが特徴です。
タイヤ交換や軽整備などでは使いやすく、私自身も「ちょうどいい」と感じています。
固く締まったナットを緩めるときは、いきなりインパクトレンチで無理に緩めるのではなく、最初にスピンナーハンドルなどを使って少し緩めてから、インパクトレンチを使用するようにしています。
Snap-on IM6500【1/2インチ】

こちらは1/2インチのSnap-on IM6500です。
MG325と比べるとかなり力があり、足回りなどの大きなボルト・ナットを扱う作業で頼りになるインパクトレンチです。
特に固く締まったボルトを緩めるような場面では、3/8インチよりも1/2インチのインパクトレンチが活躍します。
私自身も足回りの作業などで使用していますが、かなり力のあるインパクトレンチだと感じています。
空研 KW-1600pro【1/2インチ】

空研のKW-1600proも、私が実際に使用しているインパクトレンチの一つです。
1/2インチのインパクトレンチですが、比較的コンパクトなサイズで、力強さもあるのが印象的でした。
1/2インチというと「大きくて取り回しが悪そう」というイメージがあるかもしれませんが、実際にはモデルによってサイズや重量にも違いがあります。
コンパクトさとパワーのバランスも、インパクトレンチを選ぶときの重要なポイントだと思います。
MAC TOOLS AWP038【3/8インチ】

MAC TOOLSのAWP038も、私が実際に使用している3/8インチのインパクトレンチです。
コンパクトで扱いやすい一方、私が使った印象ではかなり力が強いインパクトレンチです。
特に締め付け側では「ちょっと強すぎる」と感じることもあります。
インパクトレンチは、緩めるときには強い力が欲しくても、締め付けでは強すぎるとボルトやナットに負担をかける可能性があります。
そのため、締め付けに使用するときは、エア圧やレギュレーターなどで調整することも重要です。
4本を実際に使って感じた3/8と1/2インチの違い
ここまで紹介した4本を実際に使ってきた私の感覚では、3/8インチと1/2インチは「どちらが優れている」というより、作業内容によって使い分けるものだと感じています。
3/8インチと1/2インチの違いについて、差込角の特徴や用途別の使い分けをさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。

3/8インチが使いやすい作業
- タイヤ交換
- 軽整備
- 比較的小さなボルト・ナット
- 狭い場所での作業
- 取り回しを重視したい作業
3/8インチはコンパクトで扱いやすいため、日常的な整備では非常に使いやすいサイズです。
ここでは、現在購入できる3/8インチのインパクトレンチを、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングから紹介します。
タイヤ交換でインパクトレンチを使う場合の具体的な使い方や、締め付け時の注意点については、こちらの記事で詳しく解説しています。

1/2インチが活躍する作業
- 足回りの整備
- 大きなボルト・ナット
- 固く締まったボルトを緩める作業
- より大きなトルクが必要な作業
1/2インチは、3/8インチよりも力を必要とする作業で活躍します。
ここでは、現在購入できる1/2インチのインパクトレンチを、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングから紹介します。
ただし、1/2インチだから必ず3/8インチより強い、という単純な話ではありません。
実際にはインパクトレンチ本体の性能やエア圧、ホース、ソケットなどによっても使用感は変わります。
私ならこう使い分けます
私自身の使い分けとしては、
タイヤ交換や軽整備 → 3/8インチ
足回りや大きなボルト・ナット → 1/2インチ
という考え方です。
ただし、これはあくまで私が実際に整備の現場で使ってきた経験から感じている使い分けです。
インパクトレンチを選ぶときは、サイズだけでなく、必要なトルク・本体の大きさ・重量・取り回し・使用する作業まで考えて選ぶことをおすすめします。
関連記事
インパクトレンチに必要なトルクについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

また、インパクトレンチを使ったタイヤ交換については、こちらの記事で実際の使い方と注意点を紹介しています。

まとめ
インパクトレンチにも種類があり、作業効率やコストパフォーマンスも様々ですが、間違いなく便利ツールの1つです。作業内容や使用環境などによって是非選んでみて下さい。


